杉岡幸徳の著作

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ニーチェ式ダイエット法

最近「糖質制限ダイエット」とやらが騒がれているが、その本を読んで大笑いした。

その本の著者は、なぜかしばらく前に出た『超訳ニーチェの言葉』とか言った本を引用し、
「ニーチェの言葉はダイエットに役に立つ」
「ニーチェはここでダイエットのことを語っている」
などと真面目に言及しているのである。


フリードリヒ・ニーチェとは、頭に梅毒が廻って発狂し、精神病院で生涯を終えたキチガイのオッサンである。
その主著『ツァラトゥストラはかく語りき』は、生前は数百部も売れなかった。
完全に世間に黙殺されながら死んでいった、世捨て人のような哲学者なのである。

そんなオッサンが、「ダイエット」などという下らないことについて言及するわけがない。
だいたい、19世紀末のヨーロッパで、肥満が社会問題になっていたわけがない。
民衆はみな食うや食わずやだった。肥満で悩んでいたのは、ほんの一部の王侯貴族か大金持ちだけだろう。彼らだって、肥満はむしろ豪奢な生活をしている証だとして、名誉に思っていたに違いない。
今でも、「太っているほうが美しい」という価値観を持つ社会は、世界中に存在する。

それなのに、「ニーチェの言葉はダイエットに役に立つ」とは、冗談にしてはあまりにひどいし、まったく面白くない。

最近はニーチェの言葉がビジネスに役立つだの、ダイエットの助けになるとかほざいている連中がいるが、気が狂って死んだ無名の貧乏学者の言葉が、ビジネスや金儲けのヒントになるわけがないだろう。
これだけで、こういう本を書いている連中は、信用ならないことがすぐわかる。


詐欺師どもの世迷言は、たいがいにするがいい。


美容整形

「化粧はいいが、美容整形はいけない」とする根拠は何だろうか?

「親のくれた体に傷を入れてはならない」という人がいるが、そういう人は爪を切ったり、散髪屋に行ったりしないのだろうか?

ダイエットと新興宗教

ダイエットと新興宗教は似ている。
これが、僕の前からの持論である。

まず、ダイエット産業は、薔薇色の未来を利用者に描き出す。
「やせれば美しくなりますよ……」「意中の彼氏をゲットできるかも」「ステキな彼氏をゲットして、薔薇色の生活を!」

これが、新興宗教のうたい文句とそっくりなのである。
「うちの教祖を信じると幸せになりますよ……」「嫁と姑の仲もなおります」「教祖様を信じれば病気もなおり、家族円満、お金もザクザク入ってくる!」

利用者(信者)に得体の知れない食べ物や薬、壷や宝石を売りつけて儲けるところも、そっくりである。


さらに、それを実行して、本当に幸せになるかどうかわからないところも、ダイエットと宗教は似ている。

実を言うと、男というのは、やせた女性はそれほど好きではない(いろんな好みがありますが)。むしろ、豊満な女性のほうが、男に人気があったりするものである。

これは歴史的な理由があって、古来から、豊満な女性は美の象徴とされてきた。
縄文時代の女性の土偶は、たいてい太っている。ヨーロッパで女性がダイエットを始めたのはつい最近のことで、ルネサンス時代の裸体画を見ても、女性は美しく太った存在として描かれている。

インドでは、今でも美人の条件は「太っていること」である。金持ちはたいてい太っているからだ。
アフリカのある部族では、若い女性の結婚が決まると、まずその女性を「籠」の中に入れ、閉じ込めてしまう。
そして木からつるして、身動きできなくしてしまう。
その上で、朝から晩まで、籠の中の女性に、食べ物を差し入れるのだ。女性は身動きできない上に、一日中食べてばかりなので、そのうち丸々と太ってしまう。
一ヵ月後に籠から出てきた時には、ふくよかに太った美人が現れる、という寸法だ。
まるでフォアグラだが。

過度のダイエットが体に良くないのはいうまでもない。僕は、ダイエットと言うものが、「美しくなり、幸せになる」という本来の目的から離れて、どんどん自己目的化しているのを奇妙に思っている。
「拒食症」などがその典型だ。宗教にのめり込むあまり、自分の財産をすべてそこにつぎ込んで滅びていく人間と同じである。

ダイエットとは、神なき時代に現れた、エロチックな宗教である。


肥満は人類の敵なのか

最近あまりに陰惨なニュースが多すぎるので、たまには笑える話を。
肥満は、やはり人類の敵だったらしい。

米国の肥満問題深刻、「個人の問題では済まず」 (読売新聞)

【ワシントン=笹沢教一】米国の20歳以上の平均体重が過去10年ほどで約4・5キロ増えたため、旅客機のジェット燃料のコストが年約2億7500万ドル(約300億円)も増え、燃焼に伴う二酸化炭素が380万トンも余分に排出されるなど、経済や地球環境に深刻な負担を与えていることが疾病対策センター(CDC)の研究で明らかになった。

 CDCでは「肥満は個人の問題では済まなくなった」とし、連邦政府レベルで対策を強化する方針。米予防医学雑誌の最新号に発表された。

 研究によると、米国の大人の体重は1988年―94年の平均値に比べ、99年―2000年の平均値が男性で約3・9キロ、女性で5・2キロ増えた。国内線で使用される平均的なジェット機の燃費をもとに計算すると、この増加分の体重は、2000年のジェット燃料消費量のうちの2・4%、3億5000万ガロン(約13億リットル)の余計な消費を生み出したことになるという。


こんなもんをわざわざ研究する研究者もすばらしいが、飛行機にとって、肥満のアメリカ人はテロリストより危険なようだ。
アメリカの飛行機がテロに狙われるのも、アメリカ人が太っているせいだろう。
肥満は世界環境を破壊する。アメリカが京都議定書に署名したがらないのも、アメリカ人が太っているからである。
まさしく、肥満は人類の敵だ。