杉岡幸徳の著作

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バッハの「ゴルトベルク変奏曲」

今、カール・リヒターが1956年に録音した、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」を聴いている。
いや、まったく素晴らしい。

「ゴルトベルク変奏曲」と言えば、グレン・グールドの演奏があまりにも有名だが、僕はあまり好きではない。
あまりに知的すぎ、冷たく聞こえるのだ。
インテリには受けるだろうが、残念ながら僕はインテリではないのだ。

しかしリヒターは、バッハのこの曲を、厳格かつ激情的に弾いている。
その激情ぶりは、まるで表現主義の音楽のように聞こえる。
フレージングの一つ一つが明確で、燃えあがるように響きわたるのだ。

リヒターは、「バッハの音楽をロマン主義の音楽にした」と批判されたそうだが、僕はやはり情熱的な音楽が好きなんだな、と改めて思った。

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